今週は、ビートルズのパロディバンド、ラトルズのゲットアップアンドゴーをお届けします。これは同じくビートルズのゲットバックのパスティーシュの曲です。ラトルズはイギリスのBBCで放送されたラトランド・ウィークエンド・テレビという番組の中の企画として、お笑いグループのモンティパイソンのエリック・アイドルが作ったパロディバンドです。日本で言うと笑点の子ども大喜利メンバーで作られた「ずうとるび」みたいなもんですね。
ラトルズは、その後アメリカの深夜番組サタデーナイト・ライブでビートルズの歴史をパロディ仕立てで取り上げたオール・ユー・ニード・イズ・キャッシュ~金こそすべて~「4人“も”アイドル」で有名になりました。パロディとは言うものの、この番組の内容は実に凝っていて、ビートルズファンも納得の内容だったとか。ファンにしかわからないような小ネタが満載、
ミック・ジャガー、ポール・サイモン、キース・リチャーズが出演したほか、ジョージ・ハリスンもインタビューの場面で出演したそうです。
パロディバンドですが、ちゃんとLPも出していて、日本でも発売されました。
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ジョーは汗水たらして田舎の町で働いていたのさ
運は悪いほうだった
だけどヤツはそれでもがんばったのさ
さぁ立ち上がって前へ進め
立つんだ、ジョー
仕事が終わったら家へ帰ろう
いつまでも田舎町でくすぶっていたくない
ジョーは持っていた軽トラを中型車に乗り換えた
さぁ立ち上がって前へ進め
みんなが待ってるぞ
ハイウェイをいい調子で走っていた
車線なんか気にせず真ん中を進む
彼はラリってたし、アクセルを踏みまくりさ
一方通行だって気にしない
さぁ立ち上がって前へ進め
立つんだ、ジョー
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途中なぜかあしたのジョーになってしまいました。立て、立つんだ、立つんだジョーーーーーー
ラトルズはパロディバンドですが、ちゃんとLPも出していて、日本でも発売されました。
アルバムAll you need is cashと続編のCan’t buy me lunchはどちらももう廃盤になっていますが、ファンの間では名盤とされているそうです。
この二つのアルバムタイトルですが、ボクは大学院の経済学の授業を思い出しました。
「ビートルズは世の中の道理を全然わかってない!」これが授業での教授の一言目でした。そしてこう続けました。
「Can’t buy me love お金で愛は買えないって?
馬鹿なことを….w(と心底あきれた様子で)
買えるに決まってるだろう。
諸君、いいかね、お金とは「価値の評価基準」であり、「価値の交換の手段」だ。だからこの世のモノは全てお金で買えるのだ。もし愛を買えないのであれば、それは売り手と買い手の価値の判断が違う、つまり売り手の値段と書いての値段が折り合わないだけだ。
愛にも値段はあるのだ。」
というものでした。
この話は今でもボクは講演のときに話しています。
たくさんお金を持つこと、それ自体が幸せという意味ではありません。お金自体が幸せではないのですが、お金はいつでも幸せと交換できるという意味です。
そしてお金とは人々の「ありがとう」の表れであって、たくさんお金を稼ぐということは、
より多くの人から感謝されるという意味です。
ほかの人ができないこと、
多くの人が求めていること、
をするとたくさんお金を稼ぐことができるのだということです。
人を騙してお金を稼ぐという意味ではなくて、より多くの人からよりたくさん感謝されるとお金が稼げます。自分自身が働くことでも稼げますし、お金を投資して、お金に働かせることもできます。
この曲は資本主義の基本の歌だと思います。